乳児や赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の症状や治療法の紹介です。アトピーはすぐには治らないけど、気長に治療することが大切です。
アトピー性皮膚炎 とは、慢性の湿疹(皮膚の炎症)のことです。アトピー性皮膚炎の約8割は5歳までの乳幼児期に発症するといわれていて、さらに1歳前の乳児に発症する事が多いです。
アトピー体質、またはアトピー素因が大きく関係していて、それに刺激が加わって症状が出てきます。
アトピー素因とは本人や家族にアレルギー性鼻炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などがあることです。
湿疹は強いかゆみが続き、かくことによって悪化していきます。これは脂漏性湿疹とよく似ていますが、アトピー性皮膚炎の場合は、ひじや足首などの関節の部分に湿疹が出たり、耳のつけ根がただれて切れたような症状がただの湿疹とは違います。
アトピー性皮膚炎の湿疹の色や形、状態は赤ちゃん、お子さんによってさまざまです。
赤くなったり、ジクジクしたり、硬いボツボツなどが混じったりします。程度も軽いものから重いものまであります。
お母さんにも分かりやすい大きな特徴は強いかゆみが繰り返すことです。
また、一度治療したら治るというものはありません。少しよくなったなと思うとまた悪化したり、冬になるとひどくなるなど、間隔はさまざまで繰り返すのが特徴です。
乳児の特徴としては生後2〜3ヶ月ごろから、まずほほや額などの顔が赤くなりジクジクすることから始まります。しばらくすると耳や首、首から腕、足など体全体に広がっていきます。
幼児になってくると赤くジクジクした湿疹は減りますが、硬いボツボツや厚く硬くなった皮膚が目立ってきます。そして皮膚がカサカサになってきます。
乳児と違うのはひじなどの曲げ伸ばしをする部分に湿疹ができることです。
どのような乳幼児がアトピー性皮膚炎になるのかということははっきりとはわかっていない部分があります。
0〜1才までは食物アレルギーが、症状をより悪化させる原因になることがあります。原因になる食物として、0才では卵、牛乳、小麦、大豆などがあります。そのような兆候がある場合は、小児科や皮膚科だけでなく、食物アレルギーの検査を受けて、医師の指示に従いましょう。
そして、処方された薬は正しく塗りましょう。また肌の清潔を保つことも大切です。ジクジクした湿疹は殺菌力の強いせっけんで、乾燥した湿疹なら脂分を取りすぎない、弱いせっけんを使って、やわらかいガーゼや手のひらでやさしく洗って、皮膚の汚れを落としてあげるとよいです。
アトピー性皮膚炎は体質なので、すぐに治るものではなく長い間の治療が必要です。
でも7〜8割は思春期には治るといわれています。悲観的になったり、あせらずに気長に治療を続けましょう。